おいしいそうなケーキ

わたしなりに一生懸命書いてるんだけど……ダメ、だよね……

望月紅葉はクラスで一番絵が上手い

 

 

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望月紅葉「私クラスで1番だったのでそれなりには上手いですよ…多分」

 

 

  僕はこの場面が、『NEW GAME!!』で一番好きです。

 

  本当のことを言うと、涼風青葉が号泣する場面が一番好きですが、嘘をついてまでも「一番」というワードを安直に使って、本当に好きということを伝えたかった。

  望月紅葉が「クラスで一番絵が上手い」と言う場面が、『NEW GAME!!』で二番目に好きです。

 

 

 

  しかし、インターネットは冷たい。

  僕が滅茶苦茶好きなこのシーンについて、誰も言及していないのです。

 

 

  Googleで「望月紅葉 クラスで一番絵が上手い」と検索すると、真っ先に僕のTwitterアイコンが表示される始末です。

 

  望月紅葉がクラスで一番絵が上手いと言ったの、ひょっとして僕の幻聴では?と思いました。

 

 

  それどころかつい先日、「なんで望月紅葉がクラスで一番絵が上手いのがそんなに好きなの?  お前は社会で何番目に価値がある人間なの?笑」とまでオタクから言われてしまったので、これはもう戦うしかないなと思いました。望月紅葉のために。

 

  だから今日は、望月紅葉の魅力を解説する日。

 

  

 

  少しずつ望月紅葉を紐解いていきます。

 

 

 

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  書き終わってみたら、内容がテキストだらけになってしまったので、合間合間に『NEW GAME!!』の画像を挟んでいきたいと思います。ところでこの画像はシャロちゃんです。

 

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  まず望月紅葉の実力ですが、恐らく本当に絵が上手いのだと思います。望月紅葉の書いた絵を見ていないので知りませんが、確実に。それこそクラスで一番、ひょっとすると学校で一番くらいには。

 

  なんの根拠もありませんが、望月紅葉と鳴海の言葉を間に受けてそう信じています。

 

  そういうわけで、望月紅葉は自分の実力に相応の、少し高い夢を持っています。それが八神コウという存在。天才キャラクターデザイナーにいつか成りたいと思い、今はまだ専門学生ですが、頑張って手を伸ばそうとしています。インターンシップはそのための一歩です。

 

  しかし望月紅葉は、このインターンシップで衝撃を受けます。

  あろうことか自分と同い年の女の子が、今まさに八神コウと並んでキャラクターデザインを務めているのです。

  これは本当にショック。

  望月紅葉が「手を伸ばそうとしている」だけなのに対して、涼風青葉は現時点で実際に「触れている」のです。

 

f:id:sasatanwwwww:20171010193052j:imageまあ本当に今はまだ、触れているだけ、なんですけどね。

  

  当然、望月紅葉は焦ります。そして物凄く悔しいです。

  だって、自分が涼風青葉に負けているとは思っていなくて、たしかに涼風青葉は凄いかもしれないけど、自分だって凄い。

  望月紅葉と涼風青葉の違いは、タイミング。専門学校に行った自分と違い、涼風青葉が高卒ですぐにイーグルジャンプに入社しただけのことで、実力的に特別差があるとは思えない

  これがまず悔しいところ。

 

  心理から言って、人、一旦大学に行って未来を先延ばしにしたいんですよ。したいですよね?  僕だけか? 僕だけじゃないと思うんだけど……

  涼風青葉のように、「これになりたいから、すぐ入社!」と最短距離を詰めるのは本当に難しいと思う。そういう意味で、迷いなく夢に手を伸ばせる涼風青葉は本当に天才だと思う。

  望月紅葉は、たしかにキャラクターデザイナーになりたかったし、自分に実力があることも自覚していて、なれる気がしていたけど、それでも怖いんです。あるいは怖いというより、もっと確かな実力を専門学校で付けたかった。

 

 

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 基本的に目標に向かって頑張り屋さんな望月紅葉ですが、家ではこの体たらく。共感です。

 

 

  しかしそんなことをしているうちに、同い年の涼風青葉が、アレです。これ、本当に悔しくて焦ります。

 

  そして、そんな涼風青葉のことを絶対に認めることができません。

  「私だって、学校行かずにイーグルジャンプに入社したら、今頃キャラクターデザイナーになれていたかもじゃん」くらいは思うでしょう。

  涼風青葉に負けたわけではなく、まだ勝負は始まっていません。片やリング上、片や準備中というだけなのです。

 

  そんな心理で呟かれる8話最後の台詞。

  「私だって、クラスで一番でしたし……

  

 

   これが望月紅葉という女の子の全てです。

 

 

 

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 話の流れと全く関係がないですが、画像は部屋にゴキブリが出た望月紅葉と鳴海。この回の放送から二日後に僕の部屋にもゴキブリが出て、「部屋にゴキブリが出るとかニューゲームじゃん」という慰みの言葉をフォロワーから頂きました。

 

 

  真面目な話、「クラスで一番」ってダサいですよね。

  井の中の蛙すぎる。

  相手はプロなのに、自分は「クラスで一番」なんですよ。世界が違う。

  しかも「クラスで一番」というのは、とてつもなく主観的な評価です。僕は絵を描かないので想像上の話になってしまうのですが、絵の上手さの序列を厳格につけるのはかなり難しいと思う。「クラスで一番絵が上手い座を賭けた絵バトル」をやっていれば客観的な評価になるため別ですが、そんな絵バトル、やるか?

  1クラス、多めに見積もって60人だとして、60人の中で1番絵が上手い人を正式に決める機会は、恐らくないと思う。

  それなので、「クラスで一番絵が上手いよね」と数人のクラスメイトから言われたことがあるにしても、 望月紅葉自身が「クラスで一番絵が上手い」と言うのは、その数人の意見を元に自分自身で下した評価であり、自分にはそれだけの自信がある、という話なのです。

  

  それに対して、涼風青葉のプロのキャラクターデザイナーというのは、クラスよりも広い世界で、客観的に実力を認められています。正確な2人の実力差はともかくとして、望月紅葉の完全上位互換の立ち位置です。

  それなので、「クラスで一番絵が上手い」なんて言った時点で、望月紅葉の完全敗北が決定。望月紅葉、まだ勝負していませんが一敗です。

 

 

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メイド服姿は客観的に見ても負けていない望月紅葉

 

 

  ですが、ここまでのことは全部、望月紅葉も痛いほど理解しているんです。自分に実績がなくて、涼風青葉にはあるのを理解した上で、ああいう台詞がつい口が滑ってしまうのです。

 

 

  自分に実力があるとは本当に思うし、涼風青葉に負けていないはず。負けたくない。舐められたくない。でもひょっとしたら負けてるのかも。分からない。勝負していないから分からない。まあ多分負けてないと思う。まだ勝負していないだけだと思う。でもこれは全部強がりなりなのかもしれない。よく分からない。でも、とにかく負けない!

 

  焦りと不安が胸中に渦巻くと、何かしら言いたくなります。

  その結果、望月紅葉の実績はまだ「クラスで一番」しかないので、出てくる言葉はそっくりそれ、というわけ。

  ダサいことを承知で、「私だってクラスで一番だし……」と言ってしまうのです。

 

  恐らく、家に帰ってから布団に顔を埋めて、「あ〜〜ダサいこと言ってしまった〜〜〜」と望月紅葉は赤面します。

 

 

 

f:id:sasatanwwwww:20171010195211j:imageこれは望月紅葉と僕の運命の話なのですが、この肉抜き青椒肉絲の回放送の直前に、僕は偶然にも『カウボーイビバップ』1話で肉抜き青椒肉絲の件を視聴していました。

 

  

  ここまでの一連の感情。実力があると思い込んでいるのにまだ実績がない望月紅葉。

  これが、とてつもなく共感出来る。痛いほどよく分かる。

  「私だってクラスで一番ですし…」が、望月紅葉のキャラクターの全てを、残酷なまでに表している。

  望月紅葉、多分僕だと思う。

 まあ全部妄想ですが。

 

  

  じゃあ、これに共感している君は望月紅葉みたいな経験をしているの? という話になってくるのですが、そんなこと言いたくねえよ。僕を望月紅葉と同じ気持ちにするつもりか?

 

  

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 孤独にランチを食べる姿も僕とよく似ています。一人で食べるご飯、本当に美味しいなあ。 

 

 

  とにかく望月紅葉には勝ってほしい。僕が好きになった望月紅葉像を壊さないために、本当の実力を見せつけて、実績を勝ち取ってほしい。それが、僕の救いにもなるので。

 

 

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 クラスで一番絵が上手いから、絶対に負けるわけなし。

 

 

  ところでこの場面、涼風青葉の反応もよかった。

 

 

  「クラスで一番」と、聞いた瞬間に、「え? クラスで一番!?  すごいね! 天才だ」なんて褒めれば、涼風青葉はマジで望月紅葉を相手にしていません。赤子をあやす気持ちも同然で、そもそも同じ土俵に立っていない意思表明になります。

  しかし、涼風青葉は言います。 

 

私も負けないよ

 

  望月紅葉を、真っ向から迎え撃ってくれるんですよ。「クラスで一番」なんて失言無かったかのように、「負けないよ」です。プロが学生相手に、本気で

  

  この瞬間に、2人のことが大好き×100くらいになりました。それだから最終話の2人の絡みも本当に良かった。良すぎた。

 

 

 f:id:sasatanwwwww:20171010201208j:imageここの場面、僕の頭の中で『One Summers day』(千と千尋の神隠しで、列車に乗る場面の劇伴音楽)が流れていました。

 

  

 

  まだ八神コウが一つ頭抜けて、次点で涼風青葉。プロ経験の分、望月紅葉が一つ劣っていると思いますが、恐らくこの3人はまだまだまだまだ闘い続けて、勝ったり負けたりします。僕はこの3人をいつまでも見続けていたいです。

 

 

   僕は勝手にこの3人を「八神コウの系譜」と呼んでいます。

  この3人の闘い、まるで『鉄拳シリーズ』の三代親子喧嘩みたいで熱いんですよね。

 

 

 

解説

  『鉄拳シリーズ』とは、namcoの送る格闘ゲームのシリーズであり、現在までにナンバリング7まで続く長寿作品。

  ストーリーは一貫して、三島平八、息子の三島一八、その息子の風間仁による三世代の親子喧嘩が主軸であり、三島カンパニーを乗っ取ったり乗っ取られたり、建国したり戦争したりと、派手な喧嘩を繰り広げます。

 

  八神コウと涼風青葉と望月紅葉の切磋琢磨が、これに似ているという話でした。

 

 

 

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~fin~

  

 

  

 

 

鉄拳7

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