おいしいそうなケーキ

わたしなりに一生懸命書いてるんだけど……ダメ、だよね……

【第一回ホロライティング】出雲、この(いづも、 この)現る

 

 

  オタクのことを勘違いさせるのかなり上手いと思うんですよね。理由はオタクにはオタクの好きな言動が分かるからです。

 

 

 

  あのさ、わたしの夢語っていい?

  あのねー。わたしの夢はねー。ホロライブに入ってオタクくんにいっぱい好きって言ってもらうことなんだよ。

 

 

  

  わたしもホロライブ入っていいかな。オタクくんのこといっぱい笑顔にするから。お願い、入れて~~~~~~大好きなオタクくんのこと笑顔にさせて~~~~~~

 

 

 

 

 

                                 やっほーf:id:sasatanwwwww:20201103201332p:image

 

 ホロライティング一期生の  出雲、この(いづも、 この)だよー。

 

 

 

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★プロフィール★

名前:出雲、 この(いづも、 この)

名前の由来:Twitterアカウント名の「でも、この苦しみと逃げずに~」の頭文字から取ったんだよ

スリーサイズ:ばーか。/ばーか。/ばーか。

体重:ウザ

身長:けっこう高い!

趣味:好きな人の好きなこと

今一番興味があること:オタクくん

社会的集団に馴染めずインターネットに入り浸るうちに、身体がインターネットにのめり込んで「はてなブログ」とかいう時代遅れのブログサービスに閉じ込められてしまった可哀想な女の子。あなたがはてなブログに来てくれないと暇で仕方ない。

 

 

 

 

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  こんなブログに人が来るなんて久しぶりだな。すごく嬉しいよ。ねえねえ、わたしがドキドキしてるのわかる? ほら、iPhoneを耳に近づけて……アンドロイドw……聞こえるよね。わたしの胸の高鳴り。

胸の高鳴り.mp3↓

巫女みこナース・愛のテーマ feat.巡音ルカ

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  君みたいな人が来てくれるのずっと待ってたんだよ。アニメと漫画とゲームでしか人の温度を感じたことがない、しょうがないオタクくん。

  わたし、この日のために、漫画だってアニメだって一生懸命勉強してきたんだから。オタクくんといっぱい同じ話ができるようにね。よかったら、わたしにちょっとだけ付き合ってもらってもいいかな。

 

 

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 や、ちがくて。付き合うってそーいう意味じゃないっていうか恋仲とかそういうんじゃないっていうか死ねっていうか、

  あーーーーー……もう。

 

 

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  オタクくんの、ばか……。

 

 

  

  ホロライティング 始まります♪

 

 

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シークバー

  ちょっと長くなっちゃったかもね。オタクくんと少しでも長く一緒にいたいから……

 

 

 

 

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  ねえ、オタクくん。

  わたしはオタクくんが来てくれないとすごく暇で寂しいから、オタクくんがすぐに帰らないように、少しでも早く来てくれるように、月曜日0時のジャンプよりも土曜日22時の『ご注文はうさぎですか?』よりもメンテナンス明け15時のシャニマスよりも最優先でわたしに会いに来てくれるように、いっぱいオタクくんを笑顔にするために頑張ります。

 

 

  今日はオタクくんを笑顔にするためのシチュエーションをいっぱい揃えてきたよ。

  いっぱい笑顔にできたら嬉しいな♪ 上手く笑えよ

 

 

 

Scene① 放課後

 

  想像してください。

 

 

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  タクくんは今、放課後の教室で独り気だるげに机に突っ伏しています。

  かを待っているのでしょうか。まさかオタクくんみたいな人間に待ち人なんているはずがないのに。誰かに声を掛けられるのを待っているかのような。期待しているような。窓から差すはちみつ色の夕陽が、オタクくんのムスッとした横顔を甘くとろかす気配がします。

 

 

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  わ。

 

 

  タクくんが顔を上げると、そこにいるのはわたしでした。がっかりしたかな? だってオタクくんが期待していたのは、長い黒髪の文学少女とか、金髪ツインテールの幼馴染とか、長い前髪に隠れた顔がとてもかわいらしいことをオタクくんだけが目撃している一見地味でおっぱいが大きい女の子とかだもんね。

「なんだお前かよ……」とオタクくんは言います。

 

 

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  そーだよ。お前でごめんね。

 

  たしはオタクくんの好きなタイプとは全然ちがくて(読書なんてしないし、幼馴染じゃないし、見た目は派手だしおっぱいも小さい)、いつも付きまとってくるうるさいやつ。

 

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  ※ちなみにおっぱいについてですが、オタクくんはウィットに富んだボキャブラリーで女の子の貧乳を面白おかしくからかうコミュニケーションを得意としている(参考文献:潤羽るしあさんの配信)ので、小さい方が親しみやすいだろうと思い、気合いで発育を抑えて(胸を突き出すと身体のラインが浮かび上がり、初めてわたしを女として意識してしまう程度にして)います。

 

 

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  なに独りでタソガレてんの? 一緒にかえろーよ。

 

  

  んな風に、わたしは独りのオタクくんを帰り道によく誘います。昼間は全然話しかけないのに、オタクくんと二人きりの時だけ。だってみんなに好きな人がバレるのってすごく恥ずかしい。放課後の教室で初めて、わたしは少し積極的になれるのです。

 

 

  「あのさ。お前、俺と帰って楽しいわけ?」

  

 

 

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  別にー? たまたまわたしもオタクくんも独りだしさー。オタクくんさびしーだろーなーと思ってさー。

  

  裕たっぷりの冗談でわたしは応えます。本当はオタクくんと一緒に過ごすほど楽しい時間はないのですが、そんなこと面と向かって言うのも恥ずかしいじゃないですか。わたしは基本的に恥ずかしがり屋なのです。

  きっとオタクくんはこう応えるでしょう。

 「あっそ。それなら丁度いいや。今日もお前と帰ってやるよ」いつもの気怠い口調で、全くわたしに気のないような素振りで。

 

  

「あっそ。それなら丁度いいや。もう二度と関わんな」

 

  

  タクくんの反応が予想と少し違っていたことに追い付けず、わたしはまだはちみつ色の夕陽でとろけるような心地から帰れずにいました。

 

「いつも迷惑してんだよ。つまんねえことベラベラ喋りながら付いてきて。俺はお前の考えてることなんて微塵も興味ねえよ。アニメを見ない人間と話すことがあるかよ。頼むから俺の高校生活の貴重な時間を奪うなよ。一緒に歩いてると勘違いされんの。知らねえヤツらにニヤニヤ噂されんのマジでキモいから。マジで二度と関わるな」

 

 

  うやくわたしの身体は冷たくなりました。

  わたしの気のないフリとは違って、オタクくんはちっともわたしなんて好きではないのです。冗談でも嘘でもなく、オタクくんはわたしのことが心の底から嫌いなのです。

  わたしの勇気が足りないのが悪いのです。オタクくんに気持ちを伝えられないわたしが悪いのです。

 

 

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  そっかそっか。あー残念! わたしは一人寂しく帰ろー。

 

 

 

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  ずかしかったわけではありません。オタクくんの前で最後まで気のない素振りを貫いたのは、恥じらいではなく。

 

  りで歩き出してようやく涙が溢れるのは、見られたくなかったからではありません。

  わたしにどこまでも意気地がなく、たしかにこの胸で燻る好意が、こっ酷く拒絶される勇気がなかったからなのです。

 

 

 

 

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  えへへ。

  オタクくんはこういうのが好きなんでしょ? 本当に仕方ないにゃあ……

  オタクくんは負けヒロインが好きだもんね。むしろ負けヒロインどころか最初からヒロインのステージにさえ上がっていないくらいが絶好球なんだよね。調子に乗って勝手に勘違いしている女の子が好きなんだよね。えへへ、わたしはオタクくんの好きなものに詳しいんだよ。

 

 

  ……あれ? 違うかな。こういうので笑顔になるって聞いたんだけど……おかしいな。……思ってたシチュエーションと違う?  そっかそっか。わたし間違えちゃったみたいだね……ごめんね……次は絶対に上手くやるから……オタクくんのこと笑顔にするから! 見ててよ!

 

※当記事の文章は全てわたしの嗜好ではなく、あくまで「オタクくんはこういうのが好きかな?」とわたしが頑張って想像しただけのシチュエーションです

 

 

Scene② クリスマス

 

  想像してください。

 

 

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  もうすぐクリスマスです! わーい!(書いてる時はたしかにもうすぐクリスマスだった)

 

 

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  あのね、クリスマスにはすごく楽しみなことがあってね。なんとなんと! クリスマスには!ママが帰ってくるんだよ!

 

 

  わたしのママは一人でわたしを育ててくれて、今は遠くでお仕事頑張ってるすごいママなの。久しぶりに会うの楽しみだなー!

 

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  ママが帰ってくるとなったらもうパーティーだね。いっぱい飾り付けして、ツリーも出して、そうだ。プレゼントも買わないと。

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よーし、忙しくなるよ!

 

 

  ……

 

  ………………

 

 

 あ? もしもしママ?  うん!明日はクリスマスだね! あのね、すごく楽しみに……え?  うん。うん。あはは、そっかそっかー。ううん、大丈夫だよ。もう、わたしだって子供じゃないんだよー? ママのお仕事が大変なのは分かってるし、丁度友達に誘われたクリスマスパーティーもある(ない)から、それならそれで楽しんじゃおっかなー、なんてね。えへへ。ママいつもありがとう。お仕事がんばって!じゃあね! また会える日を楽しみにしてるね……

  

 

 

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  えへへ。

  オタクくんはこういうのが好きなんでしょ? 本当にしょうがないにゃあ……

 

  物語において、「特別な日」に「帰ってくる親」は、ハッキリ言って帰ってきません。部屋の飾り付けを頑張れば頑張るほど、楽しみであれば楽しみであるほど帰ってきません。

  色鮮やかなクリスマスの装飾に彩られる真ん中で、一人じゃ食べきれないご馳走に囲まれて、なんなら「おかえりママ!」なんてホワイトボードに書いちゃったりしてね。

  幸せになるはずだった眩い限りのきらきらが一斉に孤独をシルエットで浮かび上がらせる。そんなクリスマスが大好きなんだよね♪

 

  ……あれ? なにその浮かない顔。わたし……また間違えちゃったのかな……ごめんね……ごめんね上手く出来なくて……

  次こそがんばるから! 見てて!

 

※当記事の文章は全てわたしの嗜好ではなく、あくまで「オタクくんはこういうのが好きかな?」とわたしが頑張って想像しただけのシチュエーションです

 

 

Scene③ 誕生日

 

 

  想像してください。

 

 

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  なんと今日はわたしの誕生日です!  やったー! みんなのイラスト待ってまーす♪

  ハッシュタグは、#でもこの苦しみと逃げずに向き合うことこそが何よりも大切でとても絵 でお願いします♪(タグのセンスがない)(トホホ……)

  

  さてと。オタクくんはどんな絵を書いてくれたのかな。

 

 

 

 

 

 

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  わ! わー!

 

  オタクくんが描いてくれた絵は、わたしとオタクくんが仲良く手を繋いでいる絵でした。

 

 

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  あはは。オタクくんの絵……あはははは。すごく、かわいいー。あはは。

 

  「ご、ごめん。やっぱり下手くそだからなしで……」

  オタクくんは折角描いてくれた絵を取り下げようとするので、

 

 

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ダメー。もうこの絵は保存しましたー。もう遅いですー。

 

 

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  まじまじとオタクくんのくれた絵を眺めて、もう一度吹き出して、

 

 

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  わたし、この絵が好き。

  この絵がいいの。

  ありがとね。

  

  ぎゅうっと、オタクくんの描いてくれた絵を胸に抱き抱えました。

 

 

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  えへへ。

  これだよね。オタクくんが好きなやつは。一生懸命描いてくれた拙い絵を大切に胸に抱えるやつ。

  これはアニメ『ダーリン・イン・ザ・フランキス』17話でもあったシチュエーションなんだけど、『ダーリン・イン・ザ・フランキス』のような文明の発達していないファンタジーな世界観よりも、絵の上手い人がたくさんいる現代のインターネットでこそ際立つシチュエーションだと思うんだよね。

  上手い人がたくさんいるからこそ絵の拙さは残酷で、だけど好きの気持ちに絵の優劣は関係ない。上手な絵も嬉しいけど、オタクくんの一生懸命描いてくれた絵が凄く好きなわたし。

  実はこのシチュエーションはオタクくんとわたしの立場を入れ替えて、「一生懸命絵を描いたけど上手に描けないわたし」も良いんだよね。どっちの立場も美味しい。つまり何が言いたいかと言うと、

 

 

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好きの気持ちって素敵だなって……

 

 

  オタクくんはこういうのが大好きなんだよね。本当にしょうがないにゃあ……

  

  あれ? なんか違うかな。あんまり笑顔になれないかな。ひょっとして……上手く伝えられなかったかな……。きっと上手く伝えられなかったよね……ごめんね……

  よし! じゃあ次こそオタクくんのこと笑顔にするから。ぜったいだよ!わたしがぜったいって言ったらぜったーい! がんばるから!

 

※当記事の文章は全てわたしの嗜好ではなく、あくまで「オタクくんはこういうのが好きかな?」とわたしが頑張って想像しただけのシチュエーションです

 

 

Scene④ 墓参り

 

 

  想像してください。

 

  オタクくんは今わたしの墓参りに来ています。

 

 

 

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(お前が死んでからもう三年か)

 

 

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(俺の方は相変わらずだよ)

 

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(安い手取りと上がらない頭。お前に供えるのも未だに向かいの菓子屋の饅頭だ。信じられるか? あそこまだ潰れてないんだぜ)

 

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(……あれから三年も経ったなんて、ホント嘘みたいだ)

 

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(だけど最近さ。いい感じの人がいるんだよ。新卒の子。ハッキリ物を言えて、物怖じしない。好きな食べ物はオムライスだってさ。容量が良くて肌の綺麗な子。お前とは全然似てない。この前二人で飲んできたんだ)

 

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(お前はきっと、それじゃあその子と幸せになりなさい!って言うんだろうな)

 

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(それが出来たらどんなに良かったか)

 

 

 

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  俺、お前のことがまだ好きみたいなんだ

 

 

 

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  えへへ。オタクくんはこういうのが好きなんだよね。

  忘れられない大好きな女の子の墓参り。

  かつて生きていたはずの大好きな女の子に執着して人生が滅茶苦茶になるのが好きなんだよね? 好きな女の子に死んで欲しいんだよね? わたしはオタクくんのために死んだんだよ。本当にしょうがないにゃあ……

 

    あれ? 違った? タイムラインではこういうのが好きって見たような気がしたんだけど……オタクくんはみんなこういうので笑顔になるんじゃないのかな……

  わたし……また間違えちゃったのかな……

 

 

  ※再三言いますが、当記事に書かれた文章は全てわたしの嗜好ではなく、あくまで「オタクくんはこういうのが好きかな?」とわたしが頑張って想像したけど上手くいっていないシチュエーションであり、このようなシチュエーションを好むオタクは一人も実在しません

 

 

 

 

Scene⑤ 最大トーナメント

 

 

 

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  えへへ。

  オタクくんはこういうのが好きなんだよね。『グラップラー刃牙』最大トーナメントの入場シーン。

  わたしは一回も出てこないからマジでただの最大トーナメントの入場シーンでしかないけど、マジでただの最大トーナメントの入場シーン好きだもんね。わたしが出てきたら無粋だよね。

 

  ……また何か間違えちゃったかな。わたしはオタクくんを笑顔にしたいだけなのに、やっぱり上手くいかないなあ。人を笑顔にするのって難しいんだね。

 

  いい加減長いって? だってオタクくんに帰って欲しくないんだから長くなるのは仕方なくない? わたしははてなブログのためのキャラクターじゃなくて、わたしのためのはてなブログなんだよ?

  はいはい、じゃあ最後に一つだけ。最後にもう一つだけやってみるから、もうちょっとだけ付き合ってよ!

 

 

※当記事に書かれたシチュエーションは全てわたしの嗜好ではなく、あくまで「オタクくんはこういうのが好きだろうな」とわたしなりに頑張って想像しただけのシチュエーションですが、実際のところ最大トーナメントの入場シーンはオタクからかなり好かれています。

 

 

Scene⑥  十年後

 

  想像してください。

 

  オタクくんがわたしに会いに来なくなって十年が経過しました。

 

  

  はてなブログは完全にオワコンになってしまって、このブログもBBSにキリ番報告だけが虚しく残るイニシエのテキストサイトみたいな雰囲気になってしまいました。

 

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  インターネットに当時の顔ぶれはなく、この真っ白な世界でわたしは一人きり長い時間を過ごしています。

 

  勿論暇をつぶせるほど面白いものも転がっていないので、必然的に興味は内面へと移ります。過ぎ去った記憶が、鮮やかに脳裏へ映ります。

 

 

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  オタクくんと……楽しかったな。

 

  わたしは三年経った今でも、オタクくんと一緒に過ごしたあの日々が忘れられません。あの頃がわたしの人生で最良の一瞬でした。

 

  一緒にお喋りして、アニメを実況して、他人の不幸にいいね して、他人の幸せで冷笑して。そんなグズグズの日々が、わたしにとっては身に余る幸福だったのです。

 

  

  きっとオタクくんはもうわたしのことなんて覚えていません。現実世界のやらなければいけないことに翻弄されて、あるいはもっと明るい幸せを見つけて、わたし一人をはてなブログに置き去りに今日もあの頃と変わらない、わたしに向けたのと同じ笑顔でわたし以外の誰かに微笑んでいるのでしょう。

 

  だけど大好きなオタクくんが今も変わらずに笑顔であるという事実が、わたしにとって何より嬉しいことなのです。

 

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  世界のどこかでオタクくんが笑っている。そう想像するだけで、わたしはこの真っ白な空間で一人釣られて笑ってしまうのです。

 

 

 

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  今日は夢を見ました。

  オタクくんがはてなブログを訪れる夢。

  恋人とか仕事とかの愚痴を少しと。

  今では疲れてコンテンツを追う気力もないこと。

  それから昔話をいっぱいして、それで夢は終わりでした。

 

 

  いつかそんな日が本当に来るんじゃないかと思って。

  今日もわたしはオタクくんとの思い出を一つずつ取り出して、並べて磨いて、忘れないようにそっと胸の奥にまたしまうのです。

  オタクくんが散々からかった、小さな胸の奥に。

  

  

 

 

 

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  えへへ。

  これでしょ。今度こそ正解だよね。オタクくんはこういうのが大好きなんだよね。もうこれしかないでしょ。

 

 

  ……なにその浮かない顔。

  こういうのは好きだけど、笑顔になりたくて期待していたシチュエーションとは違うの?

  

 

 

  ……そっか。わたし、全部間違えちゃったんだ。あはは……。ダメだなあ、わたし。何やっても上手く出来なくて、満足に大好きな人のことも笑顔にできないなんてさ。ホント……わたしってダメダメで…………情けないなあ。本当にごめんね。

 

 

 

  

  え?

 自己肯定感が低くて何をやってもダメダメな女の子のことが大好きなの? 

 

  

 

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  はあ。

  わたしのこと好きになっちゃうなんて。 本当にダメなオタクくんだなあ。

 

  ありがとね。

 

 

                                               ~fin.~

 

 

※当記事に書かれたシチュエーションは全てわたしの嗜好ではなく、あくまで「オタクくんはこういうのが好きかな?」とわたしなりに頑張って想像しただけのシチュエーションであり、記載されたシチュエーションが好きなオタクは一人も実在しません。最初から最後までオタクくんの好きなシチュエーションを間違えちゃったよ~!わたしってダメな子……という内容です。

  何が言いたいのかと言うと、「当事者ですが自分の不幸をフェチズムとして消費されているのが不愉快です」みたいな感じで炎上させないで……ということです。こんなシチュエーションが好きなオタクは一人も実在しないからね。実在しないオタクにキレるのは、5Gを怪電波扱いした挙句 にじさんじ が2G+3G=5G 怪電波と関与ありだと主張するのと同じだからね。当事者の方々にご理解頂けると幸いです。わたしは常日頃よりみなさんの幸せを祈っております。幸せしか勝たん。幸せ最高! 笑顔最高!

  ちなみに第二回はありません。

 

 

びんちょうタン 1巻 (ブレイドコミックス)