ダンガンロンパV3のPC版が、9月27日にリリースされます。
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Danganronpa V3: Killing Harmony on Steam
僕はPS4もvitaも持っていないため、V3は見送る予定だったのですが、PC版が出るのではあれば仕方ありません。世界平和を望む僕ではありますが、今回もコロシアイに参加します。
それにつけて、フォロワーから「V3で誰が生き残るか予想してよw」と挑戦状を叩きつけられてしまい、その喧嘩、思わず買ってしまいました。超高校級の喧嘩屋師、花山薫なので。
今回の推理に動員する知識は、
・V3のホームページに掲載された情報
・ダンガンロンパ1、2をプレイした経験
のみです。
メタ的観点からの推理がほとんどを占めるので、1、2のネタバレが多くなりますが、そこのところはご了承ください。
それではまず結論から言いますが、今回の生存者は
キーボ
春川魔姫
王馬小吉
夢野秘密子
の4人だと予想しています。
ここから先は、そこに至るまでの"ロジック"を解説していくので、過去作のネタバレ容赦なしです。後悔する前に引き返して。
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まずは何を分析するにも前提を作らないといけません。
過去作から踏まえて、
ストーリーは全6章
最後の1章は殺人事件ではなく、世界観を解き明かす類のモノ
『ニューダンガンロンパ』を謳っているため、ストーリーは直接的に過去作と関わりなし(つまり黒幕は江ノ島盾子ではない)
は確定と考えます。
つまり、素直に考えれば、最終章に辿り着くまでに5×2人が死んで残りは6人となり、その中の1人が最後に黒幕として吊るされて5人が生存、となる訳です。
しかしダンガンロンパシリーズがそこまで素直な物語の運び方をするわけはないので、僕の予想だと生存者は多くて4人です。無印が6人、2が5人だったため、次は4人、というメタ視点の考えもありますが、
校則に記載された"6"の文「シロが勝ち続けた場合は、最後の2人になった時点でコロシアイは終了です」が、一番の理由です。
これは過去作にない校則で、新しく付け加えられた興味深い一文です。
これを活かすにはコロシアイが激化する必要があるので、生存者を少なめに見積りました。
それとホームページを踏まえた前提なのですが、この作品には明らかに他とは一線を画す、制作側の"推し"を感じるキャラクターが3人います。
キーボ
百田解斗
春川魔姫
この3人です。
まずはこちらをご覧ください。
主人公を差し置いた、3人のみのイメージボードです。これは僕の記憶が正しければ、『ダンガンロンパV3』の公式サイトにおいて一番最初に公開されたイメージです。
これだけには留まらず、公式サイトトップのイメージでは、
百田解斗とギーボが中央に、春川魔姫がその隣の霧切さんポジション(?)へ各自収まっています。
春川魔姫は、霧切さんではなく舞園さやかでは?と訝しむ方向もありますが、むしろ舞園さやかで1回やっているのに、1章で死ぬキャラクターを再度そこには配置しないでしょう。
極めつけは各店舗の特典、及び限定BOX。
前に出すぎる。
『ダンガンロンパ』は謎解きアクションモノである以前に「商品」なので、ミスリードのみを理由に人気0キャラクターを全面に扱うことはしません。
つまり、この3人は作中における重要な立ち位置を占めるキャラクターであり、少なくとも5章までは死なない、というのが僕の見立てです。
以上の前提を元に、1人1人キャラクターを分析していきます。
赤松楓
ダンガンロンパ初の女の子主人公。主人公の証であるアホ毛は健在。
「超高校級のピアニスト」はなかなか絶妙なところで、癖がないのであまりキャラが立ちそうにないけど、素直に「超高校級感」は伝わる、主人公向けの特技という感じです。
女の子にして歴代主人公の中で一番の頼りがいを感じさせます。
頑張り屋さんな女の子をプレイするのは、全く人生を頑張ってないプレイヤーにとって辛くなりそうです。
後述しますが、今回はこの主人公も生き残れないと予想しているので、よろしくお願いします。
入間美兎
ビジュアルを見る限り、かわいいと思える女の子。江ノ島盾子さん系譜のルックス。
ただし、あんまり気が強くて暴言を吐くキャラクターは苦手なので心配です。
前作でメカニックが生き残った関係上、スパナを片手に持ってしまった彼女が今作で生き残るのは難しい予感がします。
また、過去作とのストーリーの兼ね合いは0のため、実は江ノ島盾子の何らかという線もなしです。まあ、「入間美兎と江ノ島盾子似てる」と言うオタクは、鹿島さんと友利奈緒の見分けがつかない僕くらいかもしれませんが。
王馬小吉
かなり予想が難しいキャラクター。
「超高校級の総統」と聞くと、2の「超高校級の極道」である九頭竜冬彦を思い浮かべますが、直球な彼とは違い、こちらは全く掴み所がなくて如何せん厄介そうです。
上記したサイトトップのイメージにおいて、キーボと百田解斗と並んで中央列最上段に陣取る様は、かなりの「黒幕感」があります。
何もかもを裏切って実は全部が嘘の「超高校級の嘘つき」というパターンもあるもしれません。流石に安直すぎてつまらないですが。
狛枝凪斗くん並に学園生活をかき回してきそうなキャラクター。根っこに「悪」がありそうなので、長生きはできても生存は厳しいと思っていましたが、気がついたら生存していました。
天海蘭太郎
恒例の???枠。
明らかに意識された2本のアホ毛、「何か」を知っているような言動、等、あからさまに「何かある」キャラクターに仕上がっていますが、全部ミスリードだと思います。
「超高校級の幸運」がいないから、天海くんは超高校級の幸運!という推理はストレート過ぎるので、絶対にハズレです。
「超高校級の馬鹿」とか「忘れぼさん」とか、なんでもいいのですが、個人的には
これを期待しています。超高校級のシラットの使い手。
残虐そうなキャラデザなので、暴力で黒側に立ってほしい。
語尾に「っす」を付けるキャラクターは死者への冒涜なので、やめてほしい。
キーボ
個人的見解では、生存率80%を誇る機械。
機械といえば、前作では弐代猫丸、前前作ではアルターエゴですが、どちらも死にました。3度目の正直で、いい加減機械が生き残ってくれるはずです。
頭部からぴんと跳ねたアホ毛もかなり気にかかるところ。かなり主人公に近い何かを感じます。
一番の峠は5章だと思われますが、殺人推理パート最大の山場である5章の死体がスクラップの機械、というのは考えにくい。かと言って、彼がクロになる可能性も限りなく低い。というわけで、生存に花京院の魂を賭けます。
獄原ゴン太
生存率0%
これは1、2の系譜ですが、大神さくらちゃんと同じ骨格のキャラクターは死ぬ法則があります。
それなら3度目の正直で今回は生存では?という意見もありますが、ただでさえ狭い今回の生存者枠を、ゴン太に割くのは無しです。
ただ、本作の舞台である「囚才学園」には自然が蔓延っている描写が多々見受けられるため、その自然要素とどう噛み合ってくるのかは見物です。
最原終一
分かりやすい主人公補佐ポジション。
主人公が女の子なら、当然バーターは男の子というわけです。
パッケージを見ても赤松楓の対角線に大きく書かれているため、完全に意識されています。
しかし気にかかるのは、「超高校級の名探偵」を最初から明してしまっている点。
霧切さんは???で、七海ちゃんはゲーマーだったため、クロからバレることなく勃発する殺人事件を援護していましたが、明らかな名探偵がその場に居合わせては、そもそも殺人事件が起こらないのでは?と懸念しています。
名前はあからさまなパロディなため、「パロディネームは死ぬ法則」に則って死にます。むしろ死んでくれないと、澪田唯吹ちゃんが浮かばれない。
「殺人事件を解決できたのは偶然」という1文から、実質「超高校級の幸運」を連想させます。
真宮寺是清
第1印象は『ライチ☆光クラブ』です。
善か悪かで言うと、確実に悪党側のビジュアルですし、キャラクタートレーラーでは「僕っていかにも人を殺しそうな見た目でしょ笑」と自分で言っていて引いてしまいました。
いかにもクロになりそうなキャラクターは逆張りで犠牲者側、というのは如何せん実直な予想ですが、それの裏をかいて素直にクロで来るパターンを考えると、更にその裏側も考えて…と永遠に続く宇宙のようになってしまいます。
「人間には無限の美しさがある」という思想が、「殺す瞬間の美しさ」「殺される瞬間の美しさ」、どちらに傾くかが鍵です。
また、人間が好きな性質上、ストーリーに大きく関わるキーボとのイベントがありそうです。
茶柱転子
「ダンガンロンパV3のキャラクターで男女」という動画がニコニコ動画にあがる際に、タグ付けで文字られそうな女の子。
「巨乳でスポーツが得意な女の子は生存する法則」がありますが、彼女の「ネオ合気道」は大神さくらちゃんの系譜も含んでいるため生存は難しいとの予想です。
また、この「巨乳でスポーツが得意な女の子枠」は、「大神さくらちゃんと同じ骨格のキャラクターとカップリングになる法則」があります。
そのため今作では獄原ゴン太とのカップリングが考えられます。「男子が苦手」というのが獄原ゴン太の「紳士要素」で絆されるという見解です。
白銀つむぎ
他作品のパロディ台詞を喋るキャラクターは死ぬ法則があるので、生存は厳しいです。ダンガンロンパにおけるオタクの生存事例は腐川冬子だけなので、基本的にオタクは死にます。
衣装製作技術を用いる技巧的なトリックで攻めてきそうですが、事件に「超高校級の才能」を活用する事例は少ないので、普通に撲殺するとの見立てが有力です。
少なくともクロ側に立ってしょっぴかれる絵しか浮かばない女の子。
色彩は舞園さやかと似ています。
星竜馬
生存確率0%
『ダンガンロンパ設定資料集』を、実家に置いてきてしまったため、今は確認が取れないのですが、たしか『ダンガンロンパ2』の没デザインキャラクターとして載っていました。
生存確率0の理由は幾つかありますが、何よりも『ダンガンロンパ』の世界で、人殺しの業を背負ってお咎めなしは有り得ないということ。
腐川冬子という例外はありますが、あれは別人格がやったことだから……
囚才学園を脱出したところで現実は死刑囚なので、積極的な脱出を試みる、つまりクロ側に立つことはないとの予想も合わせて、恐らく犠牲者側。
東条斬美
いわゆる超人メイドキャラ。十六夜咲夜を筆頭に様々な物語で使われる型のキャラクターです。
荒廃とした学園に、快適な生活と豪華な食事をもたらしてくれることは間違いないでしょう。
彼女の退場は4章が有力です。5章における彼女亡き食卓(ライ麦パンとスープのみがテーブルに並べられ、東条さんがいてくれれば…というモノローグが入る)が、生前の豪勢な食卓と対比され、薄暗い物語の佳境を絶望的に彩るからです。
春川魔姫
製作側推し三人衆の一人。スカートの丈が狂っていると思うのですが、大丈夫でしょうか。
かなり推理が難しいキャラクターで、僕には「制作側の推しである」以外に何も見抜けませんでした。
このイメージを見る限り、3人の中でも別格の扱い感がヒシヒシと伝わってきます。
何故金色のオーラを纏って「シー」のポーズを取りながら中央に君臨しているのか理解に苦しみます。
最原終一君という主人公の補佐役がいるにも関わらず、彼女にもそれっぽさが見えるのも不可解な点です。
考えても全然分からないので、とりあえずかわいいと思うし生きていて欲しい。生存!
百田解斗
制作側推し三人衆の最後の1人。
「夢とロマンを大事にする」性格は正統派主人公の様相で、正しく主人公のように物語を引っ張り、5章で悲劇の退場を遂げるのが予想。まあ消去法なのですが。
制作側推し三人衆は間違いなく5章までは生き残るはずですが、三人全員が揃って最後まで生存する確率は極めて低いと思うのです。
と言うのも、制作側推しの七海千秋も狛枝凪斗くんも5章で死んだよね、という前例です。
そのため、三人のうち最低一人は5章で死ぬとして、前述した通りキーボは機械の身体が5章で被害者を務めるのは有り得ない、という理由で除外。
春川魔姫と百田解斗を比べた時に、しょうもないのですが、男2女1のバランスを見て、百田解斗くんに死んでもらうことになりました。本当に申し訳ないです。
夢野秘密子
これも本当にわからないキャラクター。かわいさだけは伝わる。最終的に消去法で生存が決まりました。
恐らく面倒臭がりの性分から、外に出たいという意欲は欠如しているため、進んでクロになることはなさそうです。「手品の賞は魔法を隠すための陰謀」という理論はかなり面白い。
ところで、「赤と黒」は黒幕の色彩です。
個人的にそれは全く関係なくて彼女は黒幕ではない、という予想ですが、黒幕だった場合は「科学」VS「魔法」となるため、かなり面白くなりそうです。
「宇宙」「ロボット」「発明家」とわざとらしく揃った科学のアレゴリーに対して、非科学的なのは「魔法」と、次に紹介する「神」のみ。
機械仕掛けの先入観があるモノクマが、実は魔法で動いていた、という展開には思わず「なるほど」と言ってしまいます。全部空論ですが。
夜長アンジー
ダントツで一番かわいい。
ビジュアルだけ見ると、「あと一歩」という感想でしたが、キャラクタートレーラーを見たら、あと1歩にトラックが突っ込んできて3kmくらい先で停車しました。ダントツで一番かわいい。
(トレーラーより参考画像)
しかし悲しいことに、ダンガンロンパシリーズには「推しの女の子が3章で退場する」ジンクスがあるため、アンジーちゃんは3章で死ぬ確信があります。
手に持ったハンマーが、無印3章の凶器を思わせ、サブリミナル的にクロの印象を植え付けられてしまいますが、無邪気なアンジーちゃんが人を殺す確率は0%です。アンジーちゃんを殺すキャラクター、マジで許せねえ。
さて、以上で根拠は出揃いました。これよりクライマックス推理に突入します。
これが、事件の全貌だよ。
1章
パターンが3つ考えられます。
パターン1
名探偵(最原終一)が殺される
当然、これから人を殺すとなれば名探偵を消しておきたいのが心情。素直に考えればこれしかありません。
しかし、その逆もあります。というのは、
パターン2
名探偵が人を殺す。
これなら探偵の目が制約にならず、逆に探偵特有の洞察力で大衆のミスリードも図れるという強いルート。
これらとは打って変わって
パターン3
名探偵のことは無視して全く別の人が全く別の人を殺す。
このルートの場合、頭が悪く、慎重とは言い難い質の人間が犯人です。多少頭が切れれば、曲がりなりにも「殺人事件を解いた」前歴のある名探偵を危険視するのは言うまでもありません。
以上3パターンを比べた時に、僕が選んだのはパターン1。これが一番素直に物語を運びやすい。
まずパターン3を考えると、名探偵がいるのに名探偵を殺さない→名探偵に全部解かれた、というプロセスを経た場合、名探偵の有能さが公になってしまうわけです。そうするとコロシアイがコロシアエナイに変容してしまいます。
それなら名探偵は2章で殺せば解決ですが、1度ポジションについた名探偵は止まりません。5章まで生き残る重要キャラクターに昇格するとの見立てです。
名探偵が健在なのに5章まで人を殺し続ける馬鹿な話はあるわけもなく、個人的には春川魔姫かギーボが第二の霧切さんポジションだと踏んでいるので、そのためにも名探偵には足早に退場してもらう必要があります。
続いてパターン2は一見完璧なのですが、大きな欠陥があります。それは「犯人が名探偵を殺さなかった理由」が議題に上がった時に、真っ先に疑われるのが名探偵その人だということ。「犯人は名探偵を殺したいはずなのに殺されていない。つまり犯人は名探偵!」という思考を辿ってしまう。
最原終一は頭が良いため、いざ人を殺そうと考えた時に、当然こうなるリスクにも思考が及びます。そうなればこのパターンはなし。
何よりも最原終一くんは人を殺すキャラクターではないと思う。
というわけで、パターン1の「名探偵が殺される」で決まりです。
このパターンにはダンガンロンパらしい面白さもあります。
推理ゲームなのに、開幕で名探偵が死ぬ。犯人の心理からしたら当たり前のことなのに、それを辿るだけで、テンプレートから外れた展開、前作の1章で十神白夜が殺される展開を超えた驚き、を提供できるのです。便利です。
犠牲者は最原終一
肝心のクロですが、過去作を振り返ると、1章のクロは1、2共に男の子が務めてきました。そこを逆張りして1章のクロは女の子と予想します。
消去法で白銀つむぎ、もしくは入間美兎がクロと予想。
春川魔姫の1章退場は絶対に有り得ない。
東絛斬美は4章退場なので、同じく退場は有り得ない。
アンジーちゃんは3章の犠牲者のため、退場は有り得ない。
茶柱転子は、ゴン太とのカップリング要素を深めるために退場はまだ早い。
夢野秘密子は面倒臭がりなので人は殺さないでほしい。
赤松楓は主人公。
以上、消去法でした。
白銀つむぎと入間美兎を比べてみると、感情論で言って白銀つむぎにクロであって欲しい。
白銀つむぎは、入間美兎よりもクロっぽさがあるから。殺人の動機は、「コミケが近いから脱出しないといけない」で補完できます。
ビジュアルの色彩が舞園さやか的な意味でも、やはり1章のクロは白銀つむぎが相応しい。
残り14人。
2章
過去作のパターンを分析します。
まず性別のバランスに着目。
ダンガンロンパ→クロ、被害者、共に男
ダンガンロンパ2→クロ、被害者、共に女
これを踏まえて、今作の2章は男女が退場すると仮定します。
そして、シリアルキラーの法則。
2章ではシリアルキラーが登場します。
『ダンガンロンパ』→ジェノサイダー翔。冤罪役で第三者のジェノサイダー翔が初めて姿を表します。シリアルキラー=第三者。
『ダンガンロンパ2』→キラキラちゃん。黒である渡辺ペコが「私はキラキラちゃんだ」と正体を明かしました。まあ正確に言うと嘘だったのですが、シリアルキラー=クロとします。
となると、やっていないのはシリアルキラー=犠牲者のパターンなので、今作ではそれが適応されると考えられます。
まとめると、今作の2章は
・クロと被害者の組み合わせが男女
・犠牲者はシリアルキラー
勿論、ここまでの全部は過去作を踏まえただけの法則なので、『"ニュー"ダンガンロンパ』を謳う今作で同じ法則が適応される可能性は限りなく低いです。しかし何も取っ掛かりがないため、藁にもすがる気持ちでこれらのメタ法則を指標にする他ありません。
そうして考えた結果、犠牲者は星竜馬が第一候補。
彼はマフィアを壊滅させるほどの惨殺を実行したのですから、「シリアルキラー」という言葉を当てはめるのも的外れではありません。
安直すぎるきらいはありますが、意外性のある人物が2章で突然「実はシリアルキラーです」と正体を明かす展開は、いい加減食傷気味。
しかし、星竜馬を犠牲者に組み込むことで、「シリアルキラー」感を全面に押し出すことはなく、「なるほど、2章にはまたしても殺人鬼を組み込んできた」と、分かる人には分かるささやかなファンサービスを演出できるのです。
「退場は男女の法則」に則り、クロは女性になります。消去法で考えると入間美兎しかいません。よって入間美兎。
動機とか何も知りませんが、
犠牲者 星竜馬
クロ 入間美兎
でファイナルアンサー。
残り12人。
3章
過去作を見ると、真っ先に目に付くのが「3章は2人の犠牲者が出る法則」。これは直ちに適応します。
殺人の傾向ですが、
ダンガンロンパ→山田一二三が石丸清多夏を殺し、セレスさんが山田一二三を殺した(クロがもう1人のクロを殺す)
ダンガンロンパ2→罪木さんが、ひよこと澪田唯吹ちゃんを殺した(1人のクロが2人を殺す)
と、なっております。
この二つのパターンから外そうとして僕が思いついたのは、クロが1人を殺し、それとは別に他人が1人自殺するという展開です。
クロは1人しか殺していないけど、結果として死体が二つ出現している展開。
どんな状況だよ、という感じですが、ぴったりの状況が見つかりました。
これです。
「カップルで誘拐されて、ジャンケンで負けた方が死ぬ、あいこだと両方死ぬっていうゲームがいきなりはじまって、両方でグーで一緒に死のうって男はいったけど、男はチョキをだして、それをわかっていた女がパーをだして死んでしまう話」です。
女が死んだ後に、耐えかねて男があとを追って自殺すれば完璧というわけです。
これに当てはめて考えると、二人の犠牲者は獄原ゴン太と茶柱転子のカップリングで決まり。
男嫌いの茶柱転子が、獄原ゴン太の紳士的振る舞いに、顔を赤らめ始めるのが丁度この頃だと思います。
ダンガンロンパシリーズ特有の、「スポーツ系女子が生存する法則」を裏返すことにも繋がり、これ以上の答えはありません。
クロは「ジャンケンで負けた方が死ぬ、あいこだと両方死ぬっていうゲーム」を仕組んだ人間というわけですが、こんな最悪のゲームを思いつくのは真宮寺是清で決まりです。
「愛し合う人間の美しさを見たかった」という理由で、「ジャンケンで負けた方が死ぬ、あいこだと両方死ぬっていうゲーム」をやります。
しかし、ここまで完璧な推理だと思い込んでいたのですが、重要なことを忘れていました。
「3章で推し女の子が退場する法則」が適応されていないのです。
これは絶対におかしいので、偶然「ジャンケンで負けた方が死ぬ、あいこだと両方死ぬっていうゲーム」に鉢合わせてしまったアンジーちゃんが、不幸にも真宮寺是清に殺されてしまうという展開を付け加えます。
つまり、
クロ 真宮寺是清
犠牲者 アンジーちゃん 茶柱転子
自殺者 獄原ゴン太
結果として「クロが2人を殺す」前々作と同じパターンになってしまいましたが、4人退場する時点で差別化が図れるので問題ありません。
4人退場の波乱の3章になってしまいました。
真宮寺是清、本当に最悪の人間です。
残り8人。
4章
とりあえず、クライマックスに向けて生活を一変させたいため、東絛斬美の退場は確定。
それと、ここら辺でいい加減、天海蘭太郎に退場してもらいます。
5章からの超展開に向けて、???のノイズはここらが潮時でしょう。しょうもない才能の正体を明かして天海蘭太郎退場です。
性別のバランスを考えると
クロが天海蘭太郎
犠牲者が東絛斬美
でファイナルアンサー。
一番雑な決め方になりました。
残り6人です。
5章
起承転結で言うところの「転」に当たるのがダンガンロンパシリーズの5章。そして、ダンガンロンパで一番面白い章。
やっぱり、どう考えても「ダンガンロンパ2」の5章が本当に凄すぎる。5章と言えばあればかりが頭に浮かび、無印の方はほとんど記憶に残っていません。
ダンガンロンパシリーズは、これからも2の5章という最高の出来栄えにいつまでも苦しめ続けられるのだと思います。
立ちはだかる前回の傑作に挑むV3、あれを越えようと考えた結果、まだダンガンロンパシリーズでやっていないことに思い当たりました。
それが主人公殺しです。
僕が思っていたのは、主人公もコロシアイ学園生活を送る1人の高校生であって、安全圏から高みの見物をしている存在ではないということ。主人公が絶対に死なないという前提は、おかしいということ。それを覆す展開が、ダンガンロンパにおいては十二分に考えられます。
ここで唐突に新システムへと注目。
嘘コードシステム
これを最初に見た時の感想は、「クロ側に立てるじゃん」でした。
歴代のクロたちがそうしてきたように、プレイヤーが嘘をついて推理を撹乱することができるのです。
つまり、『ダンガンロンパV3』における5章は、クロである赤松楓を操作して、他人に罪をなすりつけるパート。
これでファイナルアンサー。
犠牲者は百田解斗。
なぜなら、百田解斗は実質主人公だから。
夢とロマンをおいかける愚直で純粋な人柄、熱いハート。『ダンガンロンパ』がジャンプ漫画であれば、主人公の器なんですよ。まあ全部公式サイトのプロフィールから想像したので、実際は知りませんが。
ストーリーとしては、赤松楓のモノローグから始まります。
「はあ……なんでみんな殺し合いをやめないんだろう」
みんなで手を取り合って脱出しよう、みんな仲良くしようと説いてきた赤松楓は、止められない殺し合いに疲れきってしまいます。
「なんか…………。もう、いいかナァ」
このまま殺し合いが進めば、最後はシロが二人残って家に帰れます。何を言っても変わらないのなら、全員死ねばいい。コイツらには愛想が尽きた。自分だけが助かればいい。
そのためには、あと2組に殺し合いをしてもらう必要があり、赤松楓はそれを助長するために各々の疑心暗鬼を煽り始めます。
「〇〇さんが嫌いって言ってたよ」等言います。
そんなコロシアイの疑心暗鬼の渦中で希望を捨てない男がいます。
百田解斗です。
「俺達はまだ友達になれる。諦めずにみんなで協力して学園を抜け出そう」
(ちなみに2人ともどんな喋り方か分からないので適当な台詞になっています)
残った皆へ「諦めるな」と呼びかけ、「団結」を説き、「仲間を信じろ」と叫びます。
赤松楓はそれを見て思います。
「なんでコイツは諦めないんだろう」
明らかにやる気をなくした彼女にも、彼は熱く「団結」を説きます。
「俺達ならやれる」
あまりにもうるさい彼に耐えかねて、赤松楓は心の底の想いを漏らしてしまいました。
「もうたくさんなの。みんなが殺し合って、仲良くなれなくて、言っても誰も変わらなくて。全部無駄なの」
しかし彼の反応は前向きそのもの。
「無理も無駄もねえ。諦めたら終わりだ」
しかしどうして、白けた赤松楓をよそに、周りのメンバーは少しずつ、目に見えてまとまり始めます。雰囲気が良くなります。
彼女が最初からずっと止めようとしていたのに止まらなかった殺し合いが、今、ここで止まろうとしているのです。
自分が諦めた理想を追い続け、叶えつつある彼が恨みがましくて、自分自身があまりにも不甲斐なくて、自分以外があまりにも憎らしくて、感情の行き場をなくした赤松楓は、ついに百田解斗を手にかけてしまう……以上が5章のあらすじです。
ルート分岐はありますが、赤松楓が黒認定されてオシオキされるのが正規ルートです。
「実質主人公」を、「主人公になり損ねた主人公」が殺す。こうしてゲームの概念を無事ぶち壊したら、いよいよV3は最終章に繋がります
これにて残り4人。
最終章
主人公が退場した最終章では、キーボ視点に変わります。そのためのアホ毛、そのための制作側の推し。
主人公がいなくなり、「ゲーム」という前提を覆したダンガンロンパV3、ここまで来れば、結末はよりメタな展開へと踏み込んでくるに違いありません。
メタを突き詰めた先に待っているオチと言えば、これ。
「黒幕はプレイヤー」オチ。
どういうものかと言うと、プレイヤーが存在するからこそ『ダンガンロンパ』があり、そこでコロシアイが起きる、プレイヤーが望むから超高校級の生徒が『ダンガンロンパ』に集められ、コロシアイを強要されている、という内容です。
名探偵が殺人事件を解決しているのか、それとも名探偵がいるから殺人事件が起きるのか、という問に似ています。
ここで万を辞してタイトルを見てみます。
『ニューダンガンロンパV3』
V3の"V"って何? Volume? Variation? VioLence?
いいや、違うね。V3の"V"は、「victim」の"V"。
『ニューダンガンロンパV3』とは、プレイヤーが望んだが故に訪れてしまった、シリーズ三回目のvictim(犠牲者)という訳だよ、苗木くん。ここまでの推理、如何かね?
そうして散々悪口を言われた後にプレイヤーがオシオキされて画面が暗転して終わります。
その後の彼らがどう過ごすのかは、プレイヤーの知る話ではありません。
些か後味が悪すぎるとも思うのですが、今作テーマの「サイコクール」ってこういう事じゃないんですか?
人が殺し合う様を喜んで眺めるサイコな僕達を、ゲームの中からクールに嘲笑う。それが、『ニューダンガンロンパV3』の正体ってわけ。
本当の最低最悪のクロは、僕達なんだよ。
……………ダァンガンリョンパ
(ここでお馴染みのOPが初めて流れます)(EDがOPという皮肉)
というわけで、生存者は
キーボ
春川魔姫
夢野秘密子
王馬小吉
です。
QED
絶望して泣け
________________________
以上が生存予想です。
本当に難しくて、職場でもずっとV3について考えていました。
5章6章の展開は、「僕がダンガンロンパを作るなら」みたいなずっと考えていた妄想を適応して楽しかったですが、2~4章の退場者を考えるのは一番辛かった。だって、手掛かりがなさすぎる。
ようやく最後まで書き終えたら、プレイする前なのにエンディングを迎えたような気持ちになりました。V3が実質4作目みたいな不思議な感覚です。
正直に言って、僕は僕の予想が外れてほしい。
本物の『ダンガンロンパV3』は、これよりも、はるかに救いのある作品になって欲しい。
これは予想ではなくて、願い。
犠牲者のVが、勝利のVサインに変わることを信じて、終わります。